コンクリート壁や土間コンクリートなどをお持ちの住宅オーナーにとって、鉄筋コンクリートの保守・管理は重要な問題です。
しかし「鉄筋コンクリートの補強と補修は何が違うの?」「鉄筋コンクリートの補強や補修が必要な場面って?」「鉄筋コンクリートはどのくらい持つの?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、鉄筋コンクリートの補強と補修の違いについて解説したうえで、コンクリートの補強と補修が必要になる場面を解説します。鉄筋コンクリートの法定耐用年数もお伝えしますので、ぜひご覧ください。
コンクリートの補強と補修の違い
コンクリートの補強とは、主に建造物の主要な構造に対して、その耐震性を高める目的で、補強を行うことを指します。主に、基礎を補強したりコンクリートに発生した亀裂を補修したりして、建造物の強度を高めていく作業です。
一方、コンクリートの補修とは、問題が発生している箇所について、その原因を取り除いたり劣化の進行を抑制したりして、耐久性や耐火力の回復・向上を目的としています。
厳密に分けると、コンクリートの補強と補修は異なる作業です。ですが、一般的な住宅の場合は、コンクリート壁、土間コンクリート、コンクリートブロック塀などに何らかの異常が発生した際に、補強あるいは補修を行うべきタイミングと考えてよいでしょう。
鉄筋コンクリートの法定耐用年数について
法定耐用年数とは、固定資産(減価償却資産)を通常の使用方法で利用した場合に本来の役割を果たせる期間のことです。
アパートやマンションなどに使用される一般的な鉄筋コンクリートの法定耐用年数は「47年」となっています。この数値は、木造やれんが造などの法定耐用年数よりも長い数値です。これらの法定耐用年数は、昭和40年の大蔵省令「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」にて定められています。
建物の構造や用途 | 法定耐用年数 |
鉄骨鉄筋コンクリート造
または 鉄筋コンクリート造 |
事務所や美術館で使用される場合は「50年」 |
住宅などで使用される場合は「24年」 | |
木造
または 合成樹脂造 |
事務所や美術館で使用される場合は「22
年」 |
住宅などで使用される場合は「22年」 | |
れんが造、石造
または ブロック造 |
事務所や美術館で使用される場合は「41
年」 |
住宅などで使用される場合は「38
年」 |
参考:e-GOV 法令検索 昭和四十年大蔵省令第十五号 減価償却資産の耐用年数等に関する省令
鉄筋コンクリートは、耐震性や耐火性にすぐれているため、一般住宅や集合住宅以外にも、道路、トンネル、高架橋、ダムなどさまざまな場面に使用されています。一方で、塩害により劣化したり周囲の気温や湿度によって亀裂が発生してしまったりするため、メンテナンスフリーというわけにはいきません。
コンクリートの補強や補修が必要な場面
それでは、どのような場面でコンクリートの補強や補修作業が必要になるのでしょうか。必ず対策が必要な2つの場面を解説します。
コンクリートの表面に亀裂が発生した場合
コンクリートの表面に亀裂が発生した場合は、補修作業が必要です。特に「構造クラック」※と呼ばれる亀裂の場合は要注意です。構造クラックの場合、コンクリート内部にまで亀裂がおよんでいる可能性があるため、中にある鉄筋が腐食したり亀裂が拡大したりするおそれがあります。建造物全体の強度の低下につながるため、早急な対処が必要です。
※構造クラック:幅0.3mm以上の亀裂のこと。0.3mm未満の亀裂は「ヘアークラック」と呼ばれる
構造クラックへの対処法として、樹脂注入工法やカッとシーリング充填工法などが挙げられます。近年は、亀裂が生じたら、コンクリートが自動で修復作業を行うバイオコンクリート「Basilisk HA(バジリスク・ヒーリングエージェント)」も注目を集めています。Basilisk HAは、弊社(株式会社LIFIX)が対応可能です。
コンクリートブロック塀に危険なサインが出た場合
コンクリート壁やブロック塀などの建造物の場合は、表面の亀裂以外に4つの危険なサインがあります。
①傾いている
②目立つ亀裂がある
③内部の鉄筋が外に飛び出している
④穴が開いている
コンクリート造またはコンクリートブロック造の塀の法定耐用年数は15年です。しかし、法定年数に至らなくても、上記の症状があらわれたら非常に危険です。地震や台風が発生した際に、コンクリートブロック塀が倒壊して事故を引き起こすおそれがあります。万が一コンクリートブロックに上記の危険なサインがみられた場合は、早急に専門業者へ連絡して対策方法についてご相談ください。
コンクリートの補強・補修は株式会社LIFIXまでご相談を
コンクリートの表面に亀裂が生じたりコンクリートブロック塀に危険なサインがみられたりすれば、早急な対処が必要です。これらの異常は放置しても自然に修復されることはなく、より被害が拡大するおそれがあります。
幅0.3mm未満の亀裂であるヘアークラックの補修作業であれば、コンクリート補修材を活用してご自身でも補修は可能です。しかし、ご自身で補修する場合、亀裂の原因を突き止めたりコンクリートの内部の状態を確認したりすることは困難です。
そのため、万が一コンクリートの建造物に異常が見つかった場合は、専門業者にご相談ください。株式会社LIFIX(リフィックス)は、左官工事をはじめとして高圧止水工事や耐震補強工事などの実績を持つコンクリートの専門業者です。工事が必要な箇所を丁寧に見極めたうえで、適切な工事をご提案いたします。まずは弊社の公式Webサイトをご覧ください。